「年齢相応(?)の検査結果」(2013年10月16日)

☆ 健康あれ・これ 第134回
  「 年齢相応(?)の検査結果 」
            健康科学総合センター健康開発部長 村本 あき子

 今年の健康診断は、もう終わりましたか?
結果表に記載されている「異常なし」、「経過観察が必要」、「受診が必要」等の判定は、各検査項目の数値が「基準範囲(基準値)」
あるいは「臨床判断値」の範囲内であるかどうかに基づいて出されています。

 「基準範囲」は、健常者(病気がなく健康な人の集団)の測定結果を多数集計し、このうち極端に高い数値2.5%と低い2.5%を
除き、この平均値をはさんだ健常者の95%が含まれる範囲を用いています{基準範囲=平均値±2SD(標準偏差)}。

 一方、「臨床判断値」は、臨床的な観察や疫学的根拠に基づいて、ある疾患の診断基準、治療基準のために定められた検査値の
範囲で、空腹時血糖値(注:)の区分(日本糖尿病学会の診断基準に基づく)、脂質異常症の区分(日本動脈硬化学会の診断基準に
基づく)等があります。
 例えば、空腹時血糖値については、100mg/dl未満を「正常域」、100~109mg/dlを「正常高値(正常域ではあるが高め)」、
110-125mg/dlを「境界域」、126mg/dl以上を「糖尿病域」としています。

 ところで、昨年度あいち健康プラザで健康度評価を受検された30歳代から50歳代の男性の血液検査結果をみると、空腹時血糖
値の平均は、30歳代で79mg/dl、40歳代で84mg/dl、50歳代で90mg/dlでした。
 空腹時血糖値が100mg/dl未満であれば、健康診断の結果は上記の基準に基づいて「異常なし」ということになりますが、若い
世代では、「異常なし」があたりまえで、30歳代あるいは40歳代で90mg/dl以上の場合、「年齢から考えると、空腹時血糖が高
め」である可能性があります。

 「異常があるかないか」だけではなく、「年齢相応の検査数値であるか」を意識し、若いころから、身体活動を増やすこと、バランス
のとれた食事や体重管理等を心がけておくと、10年、20年先が安心です。
 また、健康診断の結果を確認する時に、今年の分だけでなく、昨年、一昨年の結果と比較することで、身体状況とその背景にある
生活習慣の変化に気づくきっかけとなります。せっかく受けた健康診断、有効に活用したいものです。

 注: 空腹時血糖値:ここでいう「空腹時」は、10時間以上絶食状態で行われた血液検査結果のことを指します。