「気功」は高齢者や病弱者でも手軽にできる健康法(2006年3月1日)

☆健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話41

  「「気功」は高齢者や病弱者でも手軽にできる健康法」

           あいち健康の森健康科学総合センター長 富永祐民

 「気功」は中国で4000年も前から行われている健康法です。気功の「気」
は元気、病気、気持ち、気分の気です。気は英語でQi(またはChi)と書き、チー
と発音(中国語の気の発音と同じ)します。気の本態はよくわかっていません
が、生命エネルギー、宇宙エネルギーとみなされ、波動(1-20ヘルツの低
周波)の性格を持っています。気功は体内の気を巡らせ、宇宙、大地、樹木な
ど、外部の気も取り入れます。約2000年前に書かれた中国最古の医学書「
黄帝内経」には気が病気と深い関わりがあり、気功は病気の予防、治療、寿命
を伸ばす効果があると書かれています。

 気功は保健医療気功としての「軟気功」と武術気功としての「硬気功」に大
別されます。軟気功はさらに自分で気を養う「内気功」と自分で養った気を他
人に与える「外気功」に分かれます。気功法の種類は非常に多く、現在中国で
2000を越える流派があると言われています。これらの中には体操のように
身体を動かす「動功」と、座禅やヨガのようにあまり動かないようにする「静
功」があります。

 気功は調心(リラックスした状態での精神集中:入静)、調息(呼吸を整え
る)、調身(姿勢を整える)の3つの要素で構成されています。気功にはいろ
いろの種類、方法がありますが、最も簡単な「八段錦」をご紹介しましょう。
八段錦はわが国では太極拳と合わせて行われることが多く、なじみ深い気功法
です。八段錦は「八つの部分から成る錦のように編まれたもの」という意味で、
今から800年以上前の宋の時代に作られた古典的な気功です。
 八段錦は五臓(肝心脾肺腎)に対応する五つの体操と三つの総合的な効果を
持つ体操から構成されています。体操と言っても筋肉運動だけでなく、内蔵に
対応する経路の気を通していくことに主眼があります。八段錦もいろいろな流
儀がありますが、ここでは天津中医学院の周稔豊(Zhou Renfeng)教授の方法を
紹介しましょう。

第一段:両手で天を支えて三焦(呼吸、消化、排泄の内臓)をととのえる。
第二段:馬歩(腰を落とし、両足を左右に拡げた騎馬位で立つ)で大鷲を射る
    ように左右に弓を引く。
第三段:交互に片手を上げて脾と胃をととのえる。
第四段:交互に後ろを振り向いて心身の疲労をいやす。
第五段:第二段と同じように馬歩で、背筋を伸ばし、尾を振って頭で大きく円
    を描くように揺らし、心火(イライラ、ストレス)を消す。
第六段:両手で足をなで上げて、腎と腰を強くする。
第七段:馬歩で左右交互に拳を前へ突き出して、目を開き、気力を増強する。
第八段:直立して背中を七回伸ばして、あらゆる病気をなおす。
 
 八段錦は気功の一例ですが、他にもいろいろなポーズ、方法があります。一
般に、気功ではエアロビックスのような激しい動きを伴いませんので、高齢者
でも病弱者でも、また室内ででも手軽に実施することができます。文化教室な
どで気功を教えているところもありますが、気功のビデオも何種類か市販され
ていますから、ビデオを見ながら練習することができます。気功についてさら
に詳しいことを知りたい人は次のホームページをご参照ください。

  http://homepage1.nifty.com/kikou/kikou.htm