Vol.99(2006年7月1日配信)

あいち健康プラザEニュース Vol.99(2006年07月01日)

 あいち健康プラザEニュースは、手軽に役立つ健康情報とあいち健康プラザ
の情報を皆さんにお届けするため、月に2回(毎月1日及び16日前後)発行
するメールマガジンです。

Vol.99の内容

☆ 健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話49
「酒が強くなった人はご用心!」
健康科学総合センター長 富永祐民

☆ 健康一口メモ
「有酸素運動で強い体を手に入れよう!!」
   健康科学総合センター健康開発部 運動指導員 桑山明子

☆ あいち健康プラザのイベント情報

☆ 健康開発館だより 
  「体重コントロール教室、頑張っています!!」
健康科学総合センター健康開発部 保健師 栄口由香里

☆ 情報ライブラリーのおすすめ図書 
   健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

☆ 編集後記
   健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

☆ 配信案内

======================================================================

☆健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話49

 「酒が強くなった人はご用心!」

   健康科学総合センター長 富永祐民

 そろそろビールがおいしい季節になりました。さて、読者の皆様は元々お酒が強い
ですか? 昔はあまり飲めなかったのにかなり飲めるようになりましたか? 今でも
まったく飲めませんか? 日本人を含めてモンゴロイド人種では約5割の人は若い
ときから酒が強く、約4割強の人はあまり強くなかったのに、鍛えられてだんだん飲
めるようになり(ただし、すぐに顔が赤くなる)、残りの1割弱の人はまったく飲めない
か、ごく少量飲めてもすぐに顔が赤くなります。酒が飲めるか、飲めないかは遺伝
で生まれつき決まっているのです。

 アルコールはアルコール脱水素酵素(ADH)によりアセトアルデヒドに分解(代謝)
されます。アセトアルデヒドはさらにアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって酢
酸に分解され、酢酸はさらに無害な水と炭酸ガスに分解されます。アセトアルデヒド
を分解する酵素は4種類ありますが、最も重要なのは2型のALDH2です。この酵
素を制御する遺伝子の塩基配列が1ヶ所変わっただけで、生成されるアミノ酸が変
わり、Glu/Glu型、Glu/Lys型、Lys/Lys型の3つのタイプに分かれるのです。
Glu/Glu型のALDH2はアセトアルデヒドをどんどん分解するので、悪酔いもせず
相当飲めます(虎型)。Glu/Lys型のALDH2は酵素の働きが悪く、アセトアルデ
ヒドを分解するのに時間がかかり、アセトアルデヒドが血液中にたまるので顔が赤く
なったり(猿型)、胸がどきどきしたり、頭痛がしたり、ひどいときには吐き気、嘔吐な
どの悪酔い症状がでます。Lys/Lys型のALDH2はアセトアルデヒドの分解能力
が非常に低いので、ほんの少量飲んだだけで悪酔い症状がでてしまい、ほとんど飲
めません。ちなみに、私はLys/Lys型のALDH2を持っていますので、アルコール
飲料はごく少量しか飲めません。

 さて、アルコールをアセトアルデヒドに分解するアルコール脱水素酵素(ADH)とア
セトアルデヒドを酢酸に分解するアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)を制御する
遺伝子の型は生まれつき決まっていて変化しないのに、アルコール飲料を飲んでい
るうちにだんだん強くなっていくのはなぜでしょうか?ここで登場するのがミクロソー
ム・エタノール酸化系(MEOS)の酵素です。アルコールをアセトアルデヒドに分解す
る主役はアルコール脱水素酵素(ADH)で、最初に飲んだアルコールの70-80%
を分解しますが、量が多くなると助っ人のミクロソーム・エタノール酸化系(MEOS)
の酵素が登場してアルコールを分解します。さらに、いろいろな薬物や有害物質を
解毒する(時に活性化する)チトクロームP450スーパーファミリーが後ろ盾になって
います。
だんだん酒が飲めるようになるのは、多量のアルコールが存在するとこれらの助っ
人酵素の働きが強くなるからです。しかし、アルコールを分解するのを助けるだけで、
アセトアルデヒドの分解を助けませんから、Glu/Lys型のALDH2の人では多量の
アセトアルデヒドが長時間たまり、有害性(発がん性)が強くなります。愛知県がん
センター研究所疫学・予防部が行った研究では、Glu/Glu型のALDHの人でほぼ
毎日2合以上飲む人では、全く飲酒しない人に比べて食道がんにかかる危険性が
4.6倍高いだけでしたが、Glu/Lys型のALDH2の人ではなんと95.4倍!も高く
なっていました。ちなみに、Lys/Lys型のALDH2の人はほとんど酒が飲めません
から食道がんの危険性は非常に低いです。

 結論として、元々酒が弱かったのに、だんだん鍛えられて強くなった人はGlu/Ly
s型のALDH2を持っている可能性が高いですから、節酒(1日に日本酒換算で1合
以下)に心がけた方が安全です。


参考資料:梅田悦生著「飲酒の生理学 大虎のメカニズム」(裳華房)
     愛知県がんセンター研究所疫学・予防部編著
           「がん予防への案内」(2006年4月 改訂版)



----------------------------------------------------------------------

☆健康一口メモ

 「有酸素運動で強い体を手に入れよう!!」
 
  健康科学総合センター健康開発部 運動指導員 桑山明子

 有酸素運動というと、みなさんはどのようなものを思い浮かべますか?ウォーキン
グ、ジョギング、エアロビックダンス、水中ウォーキング、アクアダンス、水泳などたく
さんの種類がありますね。その中から今回はエアロビックダンスについてお話をした
いと思います。
 エアロビックダンスは1969年にアメリカで誕生しました。日本には1981年に紹介
され、それ以来、多くの人々が楽しみながらエアロビックダンスを行っています。エア
ロビックダンスには大きな特徴があります。

(1)健康・体力づくりが目的。
  技術の向上や美的表現を目指すものではないので、無理をしたり、他人と比較し
たりする必要はありません。個人の体力・レベルに合った運動を選択し、 それぞ
れに合った強度の範囲内で運動を行うことができます。呼吸循環器系の 機能向
上、体脂肪率の減少はもちろん、普段はあまり意識して使わない筋肉を使うこと
ができ、筋持久力・柔軟性・巧緻性などの向上も期待できます。まさ しくトータル
フィットネスとして幅広い効果があります。

(2)多種多様なプログラム。
  動きの選択、組み合わせなど、決まった形がなく、指導者によって違うので飽き
のない運動ができます。

(3)音楽に合わせて行う。
  軽快な音楽に合わせて行うので、気持ちも弾み、楽しく運動することができます。

(4)運動がとぎれることなく連続して行われる。
  さまざまなステップに手の動きを組み合わせた全身運動で、一定時間運動がと
ぎれることなくリズミカルに、何度も繰り返し行われるので、全身持久力向上につ
ながります。

(5)誰でも一緒に運動できる。
  性別や年齢を問わず、一緒に運動をすることができます。動きの大きさなど、参
加者自身で強度をある程度調節することができ、大勢が同じ時間を共有できるの
で連帯意識が生まれ、運動継続の励みにもなります。

 これから暑い季節がやってきます。体力向上・筋力アップをして、暑~い夏を乗り
越えましょう。あいち健康プラザでもエアロビックダンスのレッスンを行っています。
是非、みなさんも参加してみてください。スタッフ一同、笑顔でお待ちしています。

----------------------------------------------------------------------

☆あいち健康プラザのイベント情報

◇夏休みの予定は、もうたてられましたか?◇

●健康科学館企画展示「ムシの世界をわくわく体験 アマゾン昆虫博」
 強くて人気のカブトムシをはじめ、キレイなチョウや、世にも不思議な珍虫・奇虫が
勢揃い!!
 期間中は特別イベントなど、楽しい催し物も盛りだくさんだよ!

◇日時 平成18年7月22日(土)~平成18年8月31日(木)9:30~17:00
(休館日は除く、入場は16:30まで)
◇入場料 大人650円、小中学生260円
皆様の参加をお待ちしております。

詳しくはこちらをクリック! →
http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/page000002600/hpg000002511.htm


●健康づくり教室「リラクセーション教室【特別編】」
 常滑マイ茶碗作陶コース参加者募集!!
詳しくはこちらをクリック! →
http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/page000002600/hpg000002508.htm



----------------------------------------------------------------------

☆健康開発館だより

 「体重コントロール教室、頑張っています!!」

  健康科学総合センター健康開発部 保健師 栄口由香里

7月に入って、一段と暑さが増してきました。夏バテで体調を崩してしまう
前に、健康づくりに取り組みましょう!

 みなさん、体重コントロール教室をご存知ですか?3ヶ月間の通所型教室で、隔週
全8回の日程で年3回開催しています。体重の中でも内臓脂肪を減らすと、血圧・脂
質・血糖値などのデータに改善がもたらされます。この事は、今話題の「メタボリック
シンドローム(内臓脂肪症候群)」の予防・改善につながります。

 当教室には、無理なく楽しんで続けていける工夫がたくさんあります。参加者の方々
には、教室終了時や1年後はどんな自分でありたいかをイメージして、その為に毎日
できるちょっとした自分との約束事を決めて頂いています。50代女性のAさんは、「買
い物は1日分だけ、毎日30分かけて歩いていきます。
ただ歩くのはつまらないので、日替わりで日傘をかえたり、景色を見ながら楽しんで
います。」と素敵な笑顔を見せてくれます。3ヶ月間、スタッフと共に悩んだり、喜んだ
りしながら健康的な生活習慣を目指します。減量の程度は様々ですが、「お腹周りが
すっきりした」「血液データに改善が見られた」という喜びの声が多く聞かれています。

 「若かりしあの頃の体形に戻りたい」という願いはもちろんの事、この先ずっと健康
で生き生きと過ごしたいとの願いもお持ちだと思います。みなさんも、是非ご参加下
さいませ。



----------------------------------------------------------------------

☆情報ライブラリーのおすすめ図書
 健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

7月の情報ライブラリーのテーマは、「みなおそう食生活」です。
 今月は、今号と次号の2回にわたり、食にまつわる書籍を紹介したいと思います。


・「食べるな危険!! ファストフードがあなたをスーパーサイズ化する」 
      モーガン・スパーロック著、伊藤真訳(2005/7 角川書店)
 アメリカ人成人の65%が体重過多、30%が肥満。肥満率は1991年の12%から、
2001年には21%と倍増した影には・・・
 筆者が30日間ファストフードだけで過ごし映像として記録した「スーパーサイズ・ミ
ー」のメイキングノンフィクション。洋書特有のジョークを交えつつファストフードの危
険性を描き出しています。


・「生活習慣病を予防する健康クッキング」 岩淵真(1999/6 東京書店)
 飽食の時代と言われて久しいですが、健康的食生活の第一歩は原点に戻ること。
年齢別バランス食メニュー、生活習慣予防メニューが数多く紹介されています。
 話題に上ることも多くなったサプリメントについても、紹介されています。


・「よくわかる特定保健用食品」 木村修一監修(2003/5 法研)
 最近いろんなところで聞かれるようになった「トクホ」。
 今ではコンビニエンスストアの棚にもずらーっと並ぶようになりましたが、そもそも
何のために作られたのか、よくある健康食品とどう違うのかがわかります。
 2003年当時のものですが、巻末に認可商品の一覧も載っています。
       

----------------------------------------------------------------------

☆編集後記
 健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

 98号の「健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話」では、「ED」を取りあげましたが、
非常に反響が大きく、直接来館されたり感想のメールをお寄せい
ただきました。ありがとうございます。
 編集担当として感想があるのは非常に励みになります。
 メールでもお手紙でも構いませんので、是非感想やご意見をお寄せください。


 「あいち健康プラザEニュース」へのご意見・ご要望をお待ちしております。

----------------------------------------------------------------------

☆配信案内

◇ご意見、ご要望はこちらまで 

◇送信の停止はこちらから


・最下段のボックスに登録メールアドレスを入力し、「オプションの編集」ボタンを
クリックしてください。

・パスワードを入力し「退会する」ボタンをクリックしてください。

注:平成15年10月以前にご登録の方は、「私のパスワードを送って下さい」ボタンを
押してください。登録メールアドレスにパスワードが送られます。

◇登録メールアドレスの変更は、上記方法で退会処理をしていただき、再度、
入会処理を行ってください。

◇あいち健康プラザ:http://www.ahv.pref.aichi.jp/