Vol.106(2006年10月17日配信)

あいち健康プラザEニュース Vol.106(2006年10月17日)

 あいち健康プラザEニュースは、手軽に役立つ健康情報とあいち健康プラザ
の情報を皆さんにお届けするため、月に2回(毎月1日及び16日前後)発行
するメールマガジンです。

Vol.106の内容

☆ 健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話56
「生活習慣と医療費」
健康科学総合センター長 富永祐民

☆ 健康一口メモ
「肝臓のはたらき」
   健康科学総合センター健康促進部 金子智隆

☆ あいち健康プラザのイベント情報

☆ 健康開発館だより 
  「この秋、何か始めてみませんか?」
   健康科学総合センター健康開発部 看護師 亀井歩美   

☆ 情報ライブラリーのおすすめ図書
   健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

☆ 編集後記
   健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

☆ 配信案内

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☆健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話56

 「生活習慣と医療費」

  健康科学総合センター長 富永祐民

 国民総医療費は年々増加し、平成17年度には32兆4千億円に達しています。
国民1人当たりの医療費は25万4千円ですが、これは全年齢の平均値で、70歳
以上では75万5千円となっていす。したがいまして、高齢者人口が増えると自動
的に国民総医療費は増えてしまいます。厚生労働省は増加し続ける医療費を少し
でも抑制するために、現在増加しつつあるメタボリック症候群とその予備群を中心
に、まず健診と生活習慣のチェックを行い、その結果に基づいてメリハリの効いた
適切な保健指導(特に生活習慣の改善)を行い、特に糖尿病とその合併症、脳血
管障害、心筋梗塞などの予防・悪化防止により、医療費の増加に歯止めをかけよ
うとしています。ちなみに、現在全国に約740万人の糖尿病患者がいると推計さ
れていますが、実際に医療機関を受診しているのは約半数(約370万人)で、そ
の内の約6割の患者では糖尿病が適切にコントロールされていません。糖尿病に
対する直接医療費は約1兆円ですが、これに糖尿病の合併症に対する医療費約
1兆5千億円を加えると約2兆5千億円になります。糖尿病が悪化して腎不全の状
態になると、腎透析が必要となり、年間の医療費は600万円に達します。その他、
網膜剥離や眼底出血により失明するとさらに医療費が増えるばかりでなく、生活の
質も低下します。

 東北大学大学院医学研究科の辻一郎教授らは宮城県大崎保健所管内に住む国
民保険(国保)加入者約5万人を対象として、9年間追跡し、生活習慣と医療費の関
係を調べています。生活習慣はアンケート調査で調べ、喫煙、肥満、運動不足を取
り上げています。その結果、喫煙、肥満、運動不足のいずれもが無かった対象者の
医療費が最も安く、これを1(基準)とすると、喫煙者の医療費は10%高くなっており、
肥満者、運動不足の対象者の医療費はそれぞれ7%増加していました。喫煙と肥
満と運動不足が3つそろった対象者の医療費は最も高く(44%増)なっていました。
この集団では生活習慣が悪い人(喫煙、肥満、運動不足のいずれかがあるか、そ
の2つ以上、または3つ以上ある人)の医療費は生活習慣のよい人に比べて平均し
て医療費が約15%高くなっています。もし、生活習慣の悪い人が生活習慣を改善
すると約15%(32兆円の内の約5兆円!)の医療費を節約できることになります。

 平成20年4月から実施される抜本的な医療制度改正では医療保険者(国保、健
康保険、共済保険など全ての保険者)が本人と家族の健診と保健指導(=生活習
慣の改善)の責任を負い、これを実行し、さらにレセプトと突合して医療費の節約効
果を評価することも義務づけられます。5年後の平成25年度からは、医療費の節
減が不十分であった保険組合はより多額(標準に比べて最高+10%)の高齢者
医療保険に対する支援金を払わなければいけなくなります。
これは一種の罰則です。逆に医療費の節減ができた保険組合は支援金の額が少
なくなります(最高10%減額)。これは一種の報奨金になります。平成18年度後
半から平成19年度にかけて、それぞれの保険者は医療制度改革に向けての態
勢を整えなければいけません。まるで明治維新のような医療・保健制度の変革に
対応するため、国保を運営する市町村も企業の健保組合も大わらわです。


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☆健康一口メモ

 「肝臓のはたらき」
 
  健康科学総合センター健康促進部 金子智隆

 健康科学館は、からだの拡大模型や、運動能力測定などの体験型の展示、コ
ンピュータグラフィックスとアニメーションを使った解説映像で、からだの仕組み
や健康の大切さを見て、触って、理解し、考えることができる展示館です。

 健康づくりの第一歩は、からだの仕組みとはたらきを知ること。展示室1「から
だの科学」では、人が生命を維持し、活動するしくみについて展示をしています。
そんな展示の中で大人の方に是非ご覧いただきたいのが、「肝臓のはたらき」
についての展示です。
 
 来館されたお客様に「肝臓は、どのようなはたらきをすると思いますか?」と
尋ねますと。「アルコールを分解する」と答えられる方が多くいらっしゃいます。
たしかに、肝臓のはたらきの一つに、アルコールを分解することがありますが、
それ以外にもたくさんのはたらきをするのが肝臓です。

 肝臓は人のからだの中で最も大きな臓器で、小腸から吸収された栄養分を肝
臓に運び、肝細胞で様々な処理をして、からだに取り込ませます。一つの肝細
胞では500種類ものはたらきが同時に行われると言われ、巨大な化学工場の
ようです。主なはたらきは「食べ物としてとったタンパク質をアミノ酸に分解し、人
に合うタンパク質をつくる」、「コレステロールをコントロールする」、「エネルギー
のもととなるブドウ糖などを貯える」、そして「アルコールや薬などの有害物質を
分解・解毒する」といったものがあります。

 この展示では、ミニシアターで肝細胞の酵素のはたらきを映像で解説し、肝
臓の化学反応をイメージした造型を設置した展示室内では、周囲のモニターで
肝臓の主なはたらきとなる「合成」「代謝」「貯蔵」「解毒」について映像で解説し
ています。肝臓の驚異的なはたらきを、是非ご覧になってください。

 また、健康科学館では、ただ今秋の特別展示、「おしえて!健康づくり大百
科」を開催しています。メタボリックシンドロームについての解説や、簡単な体
力チェック、背中の曲がり具合が見える姿勢チェック。食事・たばこ・アルコー
ルなど生活習慣と健康づくりの展示が盛りだくさんです。秋の行楽を兼ねてご
家族で是非ご来館ください。



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☆あいち健康プラザのイベント情報

●「健康公開講座」参加者募集!
自分のために、大切な人のために、知っていますか?カラダのコト・・・
10月21日は、あいち小児保健医療総合センターの濱島先生を講師にお迎
 えして、こどもの生活習慣病・肥満についてお話しいただきます。
入場無料で、どなたでも参加いただけます。
詳しくはこちらをクリック→
http://www.ahv.pref.aichi.jp/www/contents/1001000000115/index.html

●健康科学館秋の特別展示「おしえて!健康づくり大百科」開催中!
 生活習慣病をテーマに、姿勢チェックコーナーや、ジュースのカロリー体験
ボトルコーナー、アルコール分解時間測定コーナーなど、お父さんお母さんも
必見!ですよ。
 詳しくはこちらをクリック→
 http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/page000002600/hpg000002524.htm

●健康づくり教室参加者募集!
 自分自身の健康づくりを見つけ、いつまでも健康を維持し、充実した生活づ
くりを目指しましょう!
 この中から、あなたにぴったりの教室がみつかるかも・・・
 詳しくはこちらをクリック→
 http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/menu000000100/hpg000000062.htm



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☆健康開発館だより

 「この秋、何か始めてみませんか?」
   
  健康科学総合センター健康開発部 看護師 亀井歩美

 10月になり、いよいよ秋本番。秋と言えば、食欲の秋、スポーツの秋、芸
術の秋、読書の秋・・・・みなさんは、どんな「秋」を連想されますか?

 夏の間の寝不足も解消され、過ごしやすい季節になってきました。何かを始
めるには絶好の季節です。

 健康プラザで多くの方々と接していて感じることは、自分の趣味ややりたい
こと、好きなことを持っておられる方は生活に目標があって、年齢を問わず、
とてもお元気でいきいきとした表情をされているということです。散歩をして
みよう、読書をしてみよう、旅行に行ってみよう、なんでもいいと思いますが、
健康づくりのために、何か始めてみてはいかがでしょうか?

 その「何か」を考えるきっかけとして、まずプラザで健康チェックしてみま
せんか?健康開発館地下1階、ヘルスチェックルームでは簡易健康度評価を行
っております。簡単な問診と、体力測定(実施の有無については、選択可能で
す)の結果をもとに、その日から実践できる健康づくりの方法について、保健
師、看護師がアドバイスをさせていただきます。

 「何か始めないと!!」と気負う必要はありませんが、まだ冬の足音が聞こ
えてこない今だからこそ始められること、めいっぱい楽しみましょう。



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☆情報ライブラリーのおすすめ図書
 健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

 10月の情報ライブラリーのテーマは、「健やか親子」です。
 前号と今号の2回にわたって、「親子」に関連する書籍を紹介したいと思い
います。


・「絵で見る子どもの心」 島崎清海(1997/8 ルック)
 絵は、色は、言葉の代わりに子どもたちの悩みを語ります。
 たくさん事例はありますが、「成績もよく真面目で模範的な生徒だが、絵を
描かせると不気味な絵ばかり描いてくるのはなぜか」・・・
 火山の絵、お墓の絵、切り落とされた指とナイフの絵。
 レントゲン技師の父と学校に協力的な母、兄は医大の学生と、優秀な高校生
と一見何もなさそうな家庭ですが・・・両親が子どもたちをどうしても医者に
させたいと、勉強に追い込まれているのがわかったのだとか。
 SOSのサインは、実はすごく近くから出ているのかもしれません。


・「いじめられっ子も親のせい!?」 田中喜美子(1998/3 主婦の友社)
 いじめ自殺は、一向になくなりません。
 顕在化していないものも含めれば、死に至らないものも含めればどのくらい
あるのかもわかりません。
 原因を辿る時、昨今、教育制度や学校を叩く傾向にありますが、ご家庭には
何も問題がなかったのか?
 強いメンタルを持った子どもたちを育てることも重要ではないか。
 「今」ではなくて、未来の参考にどうぞ。


・「ひきこもり」 田中千穂子(1998/3 サイエンス社)
 非常にプライベートな話になりますが、僕の個人的つきあいの中にもそうい
う傾向の方はいますし、特別な事例でも何でもないように思います。
 本書は一問一答と、答にまつわる事例紹介がなされていますが、先述の2冊
の中身もそうですが「追いたてない」「無理にがんばらせない」「根気よくつ
きあう」ことで、光明は見出せるのだと思います。
 

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☆編集後記
 健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正
 
 10月になって、さわやかな日が多くなりましたね。
 あいち健康プラザのある「あいち健康の森公園」も、土曜日曜になると、芝
生で運動をしている親子連れの人を多く見かけるようになりました。
 105号でとりあげた「体育ゲーム」などで、親子のコミュニケーションを
はかる非常にいい機会なのではないかと思います。
 公園で遊んだあとは、是非健康科学館の特別展示にお立ち寄りください。
 そして天然温泉の「もりの湯」で、さっぱりとひと汗流せば、きっとお楽し
みいただけると思いますよ。
 


 「あいち健康プラザEニュース」へのご意見・ご要望をお待ちしております。

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