Vol.108(2006年11月16日配信)

あいち健康プラザEニュース Vol.108(2006年11月16日)

 あいち健康プラザEニュースは、手軽に役立つ健康情報とあいち健康プラザ
の情報を皆さんにお届けするため、月に2回(毎月1日及び16日前後)発行
するメールマガジンです。

Vol.108の内容

☆ 健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話58
「体重減少の目標は『サンサン』か『サンハチ』か」
健康科学総合センター長 富永祐民

☆ 健康一口メモ
「1日のスタートは『朝ごはん』から」
   健康科学総合センター健康促進部 山下晋

☆ あいち健康プラザのイベント情報

☆ 健康開発館だより 
  「『ストレッチ』のお話」
   健康科学総合センター健康開発部 運動指導員 及部達也

☆ 情報ライブラリーのおすすめ図書
   健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正  

☆ 編集後記
   健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

☆ 配信案内

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☆健康づくりと生活習慣病予防こぼれ話58

 「体重減少の目標は『サンサン』か『サンハチ』か」

  健康科学総合センター長 富永祐民

 前回のE-ニュースの本欄で、厚生労働省が本年7月に公表した「健康づ
くりのための運動指針2006」の概要を解説し、その中で「体重を1キロ(腹
囲を1センチ)減らそうとすると、7000キロカロリーの運動か食事制限が必
要である」ことを紹介しました。BMIが25以上、腹囲が85センチ以上(男性)、
90センチ以上(女性)の肥満者ではBMIが25以下、腹囲を85センチ以下
(男性)、90センチ以下(女性)に減らさないといけないと思っていても高度
肥満(BMIが30以上、腹囲はメタボリックシンドロームの基準を大きく上回
っている人)では、実現可能な中間目標を設定して体重減少、腹囲減少に
向けて努力することが現実的だと言えます。

 日本肥満学会(理事長:松澤佑次住友病院長)では去る10月26日に「肥
満症の人は食生活を改善し、運動し、体重を3キロ、ウエストを3センチ減
らす『サンサン運動』に取り組みましょう」と呼びかけました。これは臨床経験
から、糖尿病の一歩手前の人でも食事制限や運動で体重を5%減らせば、
ほとんど発症しないことがわかっているからです。例えば、BMIが30以上で、
腹囲もメタボリックシンドロームの基準を大きく上回っている人でも、ある程
度体重を減らせばそれなりの効果が期待でき、肥満解消へ一歩近づくことが
できるからです。同学会は「肥満症でない人は無理なダイエットをする必要は
ないが、現状維持に努めてほしい」としていますが、やせ過ぎの女性(BMI1
8.5以下)では“逆サンサン”(体重を3キロ、腹囲を3センチ増やす)が必要
ですね。

 筆者は過日、東京で開催された食育に関するあるシンポジュウムで、松澤
先生にお目にかかりました。控え室でお見受けしたところ、メタボリックシンド
ロームの提唱者の松澤先生の腹囲が明らかに基準を上回っているように見
えましたので、「先生はメタボリックシンドロームではないですか?」と冷やか
しましたところ、「そうです」と苦笑されました。しかし、さすがに松澤先生です。
夜はエアロバイクに乗り、リモコンを片手にテレビを見ながら40分漕がれる
そうです(消費エネルギーは200キロカロリー)。その結果、「汗びっしょりに
なりますが、シャワーを浴びれば爽快ですよ」と笑い飛ばされました。
どうやら松澤先生ご自身も『サンサン』(体重3キロ、腹囲3センチ減)を当面
の目標にされているようです。

 前述の食育シンポジュウムで服部栄養専門学校の服部幸慶先生にもお目
にかかりましたが、服部先生も以前は腹囲がやや大き過ぎたそうです。服部
先生のすごいところは、食事(+ワイン)は今まで通りにして、運動のみで、
具体的にはスクワットを1日に300回(朝、昼、夜各100回)、ハイヒップ(足
を後ろへ上げる)を50回続けて、3か月位で体重を8キロ、腹囲を6センチ
減らすことができたそうです。
 
 『サンハチ』は「運動を含めた8・8・8ダイエット」のことで、筑波大学人間総
合科学研究科の田中喜代治教授が提唱されているメタボリックシンドローム
克服法です。8・8・8は「体重を8キロ減らし、腹囲を8センチ縮め、8歳若返
りを目指す」ものです。摂取エネルギーの目標は、男性は1日1680キロカ
ロリー、女性は1200キロカロリーで、これまでに2300キロカロリー摂取し
ている男性なら620キロカロリー、2100キロカロリー摂取していた女性なら
900キロカロリー減らす必要があります。このペースを3か月続ければ10
キロ程度の減量が可能とのことです。これだけのカロリーを運動だけで減ら
すのは大変ですから、運動と食事制限をバランスよく組み合わせてじっくり
取り組む必要があります。

 余談ですが、過日中日劇場で森光子さん主演の放浪記を鑑賞しました。80
歳代半ばの森光子さんが放浪記の芝居の最後ででんぐり返りをするために、
毎日スクワットを80回実行されている話を聞いていましたが、森光子さんは
広い舞台を軽やかに動き回り、下肢を大きく上げるなど、若い女性の身のこ
なしをしておられました。森光子さんは田中教授の8歳若返りを遙かに超え
て、数十歳若い印象でした。森光子さんは最後のでんぐり返りも難なくこなさ
れ、あの調子では放浪記主演2000回も実現されるのではないかと思いまし
た。これも日頃のたゆまぬ体力作りの賜であると言えましょう。


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☆健康一口メモ

 「1日のスタートは『朝ごはん』から」
 
  健康科学総合センター健康促進部 山下晋

 みなさんは朝ごはんを食べていますか?
朝ごはんの主な役割は、「1.昼ごはんまでの活動を支えるエネルギー源を供
給すること」、「2.体温を上げること」、「3.からだにリズムを作ること」
です。

 夜寝ている間も、心臓を動かしたり、呼吸をしたりと、からだはエネルギーを
使っています。そのため、朝起きたときはエネルギーが「空っぽ」の状態になっ
ています。特に、脳はエネルギーを蓄えることができませんので、朝ごはんに
よるエネルギー供給は欠かせません。朝ごはんを抜くと、補給するエネルギー
が不足して脳のはたらきが鈍くなり、午前中の学習や仕事の能率はあがりま
せん。実際に中学生を対象にした調査では、全く食べない人は必ず食べる人
に比べてテストの結果が低いというデータがあります。

 健康科学館で小中学生にアンケート調査をして、朝ごはんを食べない理由
を聞くと、ほとんどが「時間がない」、「食欲がない」という結果でした。胃は目
よりも30分程度遅く目覚めると言われていますので、早起きをして、起床か
ら朝食までの時間をあけることも大切です。

 朝ごはんには、速やかにエネルギーを補給する糖質(白米やパンなど)と
体温を上昇させるたんぱく質(魚や卵など)を食べるようにしましょう。また、
胃腸のはたらきを活発にして、排便を促すために食物繊維(野菜,果物など)
も必要です。さらに、寝ているうちに濃縮された体液や血液も正常にするた
めに、みそ汁や牛乳などでしっかり水分補給してください。

 朝ごはんをきっちり食べて、充実した1日を送りましょう。



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☆あいち健康プラザのイベント情報

●「もりの湯感謝祭」開催!
 秋も深まり、温泉の気持ちいい季節です。
 11月25日(土)と26日(日)は、「天然温泉もりの湯」に入ってトク
 しちゃいましょう!
 詳しくはこちらをクリック!
 →http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/page000002600/hpg000002565.htm

●11月25日は、はっぱの不思議を調べてみよう!
 健康科学教室「土曜おもしろ科学館 葉っぱの葉脈を調べよう」
 身近にある植物の葉脈を使って、栄養がどうやって運ばれているのか調べて
 みよう!
 ◆日時 11月25日(土)10:00~12:00
 ◆定員 小中学生40名
 詳しくはこちらをクリック! 
 →http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/page000001200/hpg000001173.htm


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☆健康開発館だより

 「『ストレッチ』のお話」

  健康科学総合センター健康開発部 運動指導員 及部達也

 「食欲の秋」、「運動の秋」から季節は刻一刻と冬に向かおうとしています。
秋にはじめた運動を今後も怪我なく続けていくためにも大切な時期になりま
すね。
 外気温が徐々に下がりつつあるこの季節は筋肉が硬くなりがち。ストレッ
チをしっかり行うことが安全に運動をするために重要です。「反動はつけな
い」「息を止めない」「伸ばす箇所を意識する」といった3点に注意をして実
施してください。

1 ストレッチの効果
(1)ケガの予防(関節の可動域を広くする、身体の柔軟性を高める、など)。
(2)全身の血流、リンパの流れを良くする。
(3)疲労の回復を早め、治癒能力を向上させる。
(4)肉体的・精神的緊張を解消する。筋・腱はもちろん脳への血流が促進さ
れリラックスするとともにストレスも解消できる。
(5)老化予防。若さを保つためにはハリのある筋肉を保つことです。筋肉に
刺激を与えることも必要です。

2 ウォーミングアップとクーリングダウン
運動前におこなうウォーミングアップの目的は、運動ができる状態まで筋
肉の中の血液の量を増やし、筋肉の伸張性を高めることです。
そして運動後にはクーリングダウンをおこないます。運動後は血管が広が
り筋肉がパンパンに腫れています。そのままにしておくと疲労物質が蓄積し、
翌日以降の運動能力に影響します。自分で疲れているなと思う筋肉や特に
使ったと思う筋肉を重点的に行いましょう。
運動をする前後には、必ずウォーミングアップとクーリングダウンとしてス
トレッチを行いましょう。

3 身体を暖める
 「ストレッチはお風呂上りにやるといい」とよくいいますが、それは身体が
冷えた状態でストレッチをはじめると筋を痛めかねないからです。「筋肉は
ゴムのようなもの」で、温めておくと伸びやすく、冷えていると伸びにくくなる
のです。筋肉の伸び縮みで身体は動くのですが、その長さはストレッチをし
てないときの1.5倍まで伸び、半分の長さまで縮むといいます。お風呂や
シャワー、軽いジョギングなどの後に行うといいでしょう。

季節にあわせて運動のしかたを工夫し、年間を通し快適に運動を継続し
ましょう。



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☆情報ライブラリーのおすすめ図書
健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

11月の情報ライブラリーのテーマは、「糖尿病」です。
 前号にひきつづき、糖尿病に関連する書籍を紹介したいと思います。


・「糖尿病なんて大きらい!」 
  ウィロー・デイビス・ロバーツ著 中塚典子訳
                 (2003/3 メディカルレビュー社)
 医学的な解説書でもなく、指南書でもなく、最初から最後までストーリー仕
立てて書かれています。
 〓型糖尿病にかかってしまったエイミーが、どう糖尿病と向き合い、精神的
に乗り越えて行ったか。家族はどう支えていったか。友人たちはどうふるまっ
たのか。
 最後まで興味深い一冊です。


・「ヤング糖尿病 青春を生きる!」
  東京女子医科大学糖尿病センター 小児・ヤンググループ編
                    (1997/8 医歯薬出版) 
 糖尿病に「ヤング」をつけて強調するのは耳慣れない言葉ですが、これから 
大人になり、糖尿病があってもすこやかに暮らせるのか・合併症を併発する
方向に行ってしまうのか、この時期をいかに乗り切るかが大切と言うことでこ
う呼んでいるのだとか。
 若い時期の不安と、それに対するアドバイスをQ&Aにしたものと、項目解
説で構成されていますが、関係者の方だけではなく、そうでない方にもおす
すめです。


・「ふとる性格やせる生活」
   千葉大学医学部肥満症研究グループ  (1997/8 法研) 
 寂しさを紛らわせるために食べる、食べることがストレス解消・・・など、
ついつい肥満になりがちの原因はこんなところにもありますが、肥満になり
やすい性格の人の解説と性格タイプ別の減量法の参考が記されています。
 のんびり無自覚型、引っ込み思案型、イライラ・ピリピリ型、ボンヤリ型の
方は要注意?!

       

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☆編集後記
 健康科学総合センター健康促進部 櫛原照正

 朝晩もそうですが、昼間も急激に冷え込んで、さすがに11月も折り返し地
点になったことを感じさせます。
 
 前号も触れましたが、明後日は健康公開講座「メタボリックシンドローム」
を開催します。入場無料ですので、肥満やその先のことが気になる方にはお
勧めの講座ではないかと思います。

 また、只今健康科学館で開催中の「教えて!健康づくり大百科」では、25
日13:30から特別イベント「バランスボール体験」を開催します。ボール
は持ってるのにエクササイズの方法がわからない方や、それはなんだ?と関
心のある方にはいい機会になると思います。
 もりの湯感謝祭とあわせて、是非お立ち寄りください。


 「あいち健康プラザEニュース」へのご意見・ご要望をお待ちしております。

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